治療・処置

DENTAL TREATMENTS

Scroll

気になる症状から治療・処置を調べる

症状および病名、治療方法は一例であって、あくまでも参考情報とお考え下さい。実際には、歯科医院にて検査を行った上で確定診断する必要があります。症状を自覚している時点では、疾患の進行が疑われます。出来るだけ早めに診療、検査等を受けるようにして下さい。

何もしていないとき


歯髄炎しずいえん(根の先に膿が溜まる)歯根嚢胞しこんのうほう過剰咬合圧こうごうあつの可能性があります。
歯髄炎は、歯の神経まで進んだむし歯で、神経内で炎症を起こし、数分は響くような鋭い痛みが続きます。
歯根嚢胞の初期症状は、歯が浮いたような感じですが、進行すると痛みを感じます。



歯が浮くような鈍い痛みが出ている場合は(根の先に膿が溜まる)歯根嚢胞しこんのうほうと歯槽膿漏の可能性があります。歯根嚢胞はそのまま放置すると急性化し、強い痛みを感じます。


口を開けようとしたときに顎の関節や咀嚼筋に痛みを感じたり、大きく口を開けられない場合は、顎関節症の可能性があります。
また咬筋の緊張による歯ぎしりや食いしばりの場合には、ボツリヌストキシン(蛋白質)を注入することで筋肉を収縮させないよう働く作用を利用したボツリヌス療法を施術しております。


親知らずがむし歯、または智歯歯周炎ちしししゅうえんの可能性があります。
智歯歯周炎の場合は、親知らずだけでなく周辺の歯肉に鈍い痛みを感じます。また口が開けにくくなることもあります。そのまま放置するとより激しいズキズキとした痛みになります。


笑った時などに歯ぐきが見えすぎる状態をガミースマイルと言います。気になると笑えなくなったり、不自然に口を閉じて笑ったり、手で口を隠したり押さえながら笑ったりするなど、強いコンプレックスを感じてしまうと人と会うことさえ、ためらいを感じてしまう場合もあります。原因は歯肉から出ている歯が長い、歯の位置が低い、唇の位置や形状によるなど様々です。上唇の上げ下げをコントロールする上唇挙群にボツリヌストキシンを注入するボツリヌス療法もあります。

噛んだり、押したとき


むし歯や、(根の先に膿が溜まる)歯根嚢胞しこんのうほうの可能性があります。歯が茶色または黒く変色している場合には象牙質に進んだむし歯です。


激しい痛みの場合は歯髄炎しずいえんまたは歯槽膿漏の可能性があります。歯髄炎の場合は、歯の神経まで進んだむし歯により歯の神経が炎症を起こし、十数秒~数分は響くような鋭い痛みが続きます。
歯が浮くような感じや鈍い痛みがある場合は(根の先に膿が溜まる)歯根嚢胞しこんのうほうの可能性があります。但し、その状態で放置してしまうと激しい痛みに変わります。歯内療法によって感染した根尖部のみを切除して嚢胞を摘出しますが、状態が悪い場合は抜歯となる事もあります。


初期は歯が浮くような鈍いを感じていたが、噛むだけでも痛みを感じるようになった場合は(根の先に膿が溜まる)歯根嚢胞しこんのうほうまたは歯槽膿漏の可能性があります。そのまま放置すると、より強い痛みへと発展する場合があります。


歯科治療後すぐに噛むと違和感を感じたり、しっかりと噛めない、噛むと痛いなどの症状が現れた場合は、咬み合わせが合っていない可能性があります。

治療後ある程度時間が経過してから痛みが出る場合は二次カリエスによる歯髄炎しずいえん、または(根の先に膿が溜まる)歯根嚢胞しこんのうほう可能性があります。


舌で歯を触ったり、指で歯を押したときに歯が前後に動く場合は、歯周病が進行している可能性があります。
また差し歯を入れている場合に、取れかかっている可能性もあります。その際には根管治療後に、クラウン修復処置を行います。

冷たいものを飲んだとき


歯に穴が開いていたり、茶色や黒い色に変色している歯がしみる場合には象牙質に進んだむし歯の可能性があります。


歯ぎしりや食いしばりなど、繰り返す過剰な咬合圧が原因となっている可能性があります。咬筋の緊張を緩和する作用のある蛋白質であるボツリヌストキシンを注入する治療によって改善する場合があります。

熱いものを飲んだとき


歯髄炎しずいえん、または象牙質知覚過敏症の可能性があります。
知覚過敏は象牙質がむき出しになると、無数にある細い管を通って歯の内側の神経に刺激が伝わり、瞬間的に鋭い痛みを感じます。


数ミリの丸くて白い潰瘍かいようが頬・口唇の内側・舌・歯茎などに出来た場合は、口内炎の可能性があります。口内炎の中で多く認められるのがアフタ性口内炎です。通常は1,2週間で自然治癒しますが、何度も繰り返す場合は再発性アフタ性口内炎です。

歯ブラシをしたとき


歯茎が濃い赤や赤紫色になったり、歯みがきで血や膿が出る場合には、歯周炎の可能性があります。 このような症状が頻繁に認められる場合は中等度の歯周病です。


くさび状欠損の可能性があります。オーバーブラッシング、あるいは咬み合わせの圧力が強いことによって歯質を失うことがあります。歯がしみたり、痛みを感じることもありますが、過剰咬合圧治療により改善する場合があります。


象牙質知覚過敏によって歯の神経が過敏となっている可能性があります。咬み合わせで余計な負担がかかっていることも考えられるため、過剰咬合圧治療をお勧めします。


舌苔ぜったいが付着している可能性があります。食べカスや細菌、剥離した粘膜などが舌の表面に付着して出来た白い苔状の塊であり、清掃不良や唾液分泌の低下、口呼吸や服薬による口喝が原因となって起こります。


加齢や歯周病による歯肉退縮の可能性があります。加齢や歯周病によって歯肉が退縮すると歯と歯の間に隙間が出来ます。それによって食片圧入が起こりやすくなります。

変色に気付いたとき


ステインの色素沈着で黄ばむことはよくあります。 接客業や営業職などで、人前によく出られる場合は他人は意識していなくても、御自身でコンプレックスに感じる場合もあります。ステインなどの色素を化学的に分解、漂白するにはホワイトニングがおすすめです。


表面が黒い場合は、むし歯の可能性があります。痛みがない場合はエナメル質のみのむし歯または象牙質に進んだむし歯で歯の神経(歯髄)までは達していません。
その他に神経が死んでいる場合にも歯の内側が黒くなります。神経が死んでいる場合は歯内療法しないりょうほうを行います。


根面う蝕(根面カリエス)というむし歯の可能性があります。本来歯肉に覆われて隠れている歯根部が、歯周病などにより歯肉が退縮し、歯根が露わとなります。歯根はエナメル質で覆われていないため、むし歯に罹りやすいのです。


歯肉炎の可能性があります。炎症が歯茎のみであれば歯肉炎で、さらに進行すると歯周炎(歯槽膿漏)になります。


差し歯や被せ物を長くしている歯で起こる症状で、一般的にメタルタトゥーと言い、金属イオンが歯茎に溶け出し蓄積して変色したものです。特に銀イオンは作用が強く、黒くなり易いと言われています。気になる場合には金属不使用の素材を使用した審美歯科治療を行います。

入れ歯を使用するとき


通常入れ歯は全体的に圧力が分散するよう設計されています。しかし適合が悪い状態で入れ歯を使用し続けると一部分のみが圧迫されてしまったり、摩擦されるために,歯肉や粘膜などに潰瘍が生じます。これを褥瘡性潰瘍じょくそうせいかいようといい、圧迫された周囲に潰瘍やびらん(ただれ)が生じます。
適合するよう調整することで粘膜は快方に向かいますが、調整後すぐに潰瘍やびらんが治る訳ではありません。


粘膜変化はつきものです。体重低下などによって歯肉が痩せたことで、粘膜とレジン床に隙間が出来る場合があります。隙間が出来れば吸着力が低下して外れやすくなります。
そこで現在の粘膜の形状に合うよう義歯床を一層のみ置き換える床裏装法しょうりそうほう(リライン)で適合させます。


1本でも歯があれば部分入れ歯ですが、その歯の歯冠部がなくなればバネなどかける歯が無くなってしまうため、総入れ歯へと形状変更する必要があります。ただし修理で適合を維持することが難しい場合には新しく入れ歯を作り直す有床義歯補綴治療が必要となります。


人工歯脱離は、ほとんどの場合修理が可能です。また部分入れ歯を使用されている方でご自身の歯が抜けてしまった場合にも、レジン床を築造して人工歯を追加する増歯修理も可能です。


特に部分入れ歯は構造が小さいため、安定感を保つために隣接する歯にクラスプというバネ(鉤)をかけます。しかしそのバネは金属で出来ていることが多く、特に前歯に近い場所は口を開けた際に目立ちます。
審美面を優先する場合には、金属バネのないノンクラスプデンチャーをお勧めします。

同じ症状でも、病気の原因が異なることがあります

歯科医院には、疾患別に検査方法があります。上記の症状例を見て、御自身で疾患を決めず、症状や気付いた点があれば出来るだけ早めに歯科医師に相談してみましょう。